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 おいしいコンサートでは毎回プログラムにちなんだお菓子をご用意しました。この演奏会から生まれた新作も含め、パティシエ・中村史さんにお菓子を紹介していただきましょう!

おいしいコンサートvol.1のお菓子 2006.5.4

今回演奏の曲目はドイツとウイーンの作曲家の作品。メインプログラムはべートーベンと伺いドイツ菓子をお作りしました。
♪オレンジクーヘン
 アーモンドの粉と砂糖を練り上げたマジパンペーストとコアントローを浸みこませた オレンジピールを入れて焼き上げたさわやかなバターケーキです。ドイツ菓子にはよく 使われるマジパンのしっとりとした味わい、卵黄をたっぷり加えた優しいおいしさです。

♪シュクセ
  フランスの貴婦人がお茶を頂きながらお口に運んだメレンゲ菓子。シュクセはフランス 語でサクセスの意。初めてのコンサートの成功を祈ってお作りしました。
  カリッとしたアーモンドメレンゲにラズベリーバタークリームをサンドした愛らしい小菓子です。

 

おいしいコンサートvol.2のお菓子 2006.12.24
 
クリスマスに因んだお菓子をお作りいたしました。
♪シュトーレン
 ドイツ、スイスなどドイツ語圏で頂くクリスマスのパン。楕円の形はキリストのご生体と言われています。パン生地にはマジパンも練りこまれていてたくさん のドライフルーツ 、木の実、ふんだんなスパイスを入れて焼き上げています。焼きあがりにバターと粉砂糖を何回もまぶし贅沢な味わいです。クリスマスまで薄く切りながらいた だくものです。

♪フルーツケーキ
 ブランデーとラム酒に3か月以上漬け込んだ自家製のドライフルーツをたっぷり入れて焼き上げ、上質のブランデーを浸みこませた深い味わいです。

♪ペッパーカッカー
 北欧のクリスマスクッキー。ペッパーカッカーはサンタクロースの属名のようです。
他のクリスマス菓子同様、シナモン、ジンジャー、ナツメグ、グローブなどのスパイ入り。
そしてどこか郷愁を誘うような素朴な味わいです。卵の入らないとてもクリスピーな食感、皆さまに人気のクリスマスクッキーです。

♪ガトーショコラ
 今回はモーッアルトの五重奏がメイン。前回お約束したウイーンの銘菓ザッハトルテをご披露したいところでしたがクリスマスのケーキをお作りいたしました ので別の回におあずけしました。そこで一つチョコレートのお菓子をとお作りいたしました。チョコレートとココアを焼きこんだおなじみがとーショコラです。 スパイス菓子のお口直しに王道をいくチョコレートのお味をお楽しみください。


おいしいコンサートvol.3  2007.9.25

♪アッフエルストロイゼルクーヘン
 シューベルトはウィーンの作曲家。そこでこれから旬を迎えるりんごを焼きこんだリンゴの焼き菓子、アッフエルストロイゼルクーヘンをお作りしました。生 の紅玉をふんだんにケーキ生地に刺すように入れ、上からアーモンドの粉にバターと砂糖合わせたそぼろ状の生地、ストロイゼルをふりかけじっくりと焼き上げ ました季節のフルーツを焼きこんだお菓子はヨーロッパではポピュラーな家庭菓子でもあります。甘酸っぱいりんごとバニラ風味のケーキは単純ながら素晴らし いハーモニーです。

♪ローズヒップクッキー
 シューベルトと聞きますと「野ばら」を思いだします。この「野ばら」は昨今流行のローズヒップのことです。ドイツ語圏ではローズヒップは古くからフルー ツティーとして飲まれていたようです。野ばら、つまりはローズヒップはビタミンはレモンの8倍、カルシュウムは牛乳の7倍、リコピンはトマトの20倍、鉄 分派ホウレンソウの8倍・・・女性には大変うれしい代物です。この時代に食べられていたとは思いませんが、シュベルトからのイマジネーションでお作りいた しました。良質のバターでお作りしたクッキー生地にウイーンの高級食品店「ハース&ハース」のローズヒップを使いました。ほのかな香りと酸味があとをひき ます。

♪ロッシーニ
  ロッシーニに因んだパウンドケーキをお作り致しました。ロッシーニは美食家として有名。フランス料理で「ロッシーニ風」と言えば知らずとも知れたメニュー・・・牛ひれ肉にフォアグラとトリフを重ね、マデラソースをかけて頂く濃厚なお料理です!
さて、ロッシーニが晩年パリで作曲した「老いのあやまち」の中からピアノ組曲「4つのデザート」の題名に干しいちぢく・アーモンド・干しブドウ・はしばみの実とあります。
4つのデザート、これをオリジナルパウンドケーキに仕上げました。ワインにつけた干しいちじく、ラム酒につけた干しぶどう、かりっと香ばしいアーモンドと ヘーゼルナッツ(はしばみ)これをチョコレートのバターケーキ生地に入れて焼きこみました。仕上げにブランデーを浸みこませています。

 

おいしいコンサートvol.4  2008.9.22

♪クリン
 「セロ弾きのゴーシュ」では、ゴーシュのセロ弾きの猛特訓中に、いろいろな動物がやってきます。三毛猫、カッコウ、狸の子、野ねずみ・・・季節は秋・・・
野ねずみの親子が青い栗の実を持ってゴーシエを訪れます。秋の味覚、栗を使ったお菓子をご用意しました。実はこれは私どものお菓子工房のオリジナルの商品で、「クリン」と名づけたものです。
マロンペーストとコーヒー豆を使った秋の焼き菓子です。
 コンサートでは栗の「いが」に見立てた揚げたおそうめんをあしらいました。

♪スペインボーロ
 パンフレットの草刈氏の絵の中にも登場している野ねずみ、アーモンドスライスでお耳をつけてねずみの形に致しました。もとはスペインボーロというクッキーです。
 バターとサラダオイルがたっふり入った南蛮風のクッキー、沖縄菓子のちんすこうにちょっと似ています。

♪エステルハージシュニッテン
 バルトークと言えば、ハンガリー!ハンガリーに因んだ一品をご用意しました。
ハンガリーのエステルハージシュニッテンは、その美しい矢羽模様のデザインで知られています。本来は、何層にもバタークリームをサンドしたものなのです が、今回は、冷蔵設備がないので、へーゼルナッツをたっぷり入れたバター生地に、フォンダンとチョコレートで矢羽のデザインを施して仕上げました。

♪パン・コン・トマテ
  「セロ弾きのゴーシェ」の中にトマトが登場します。三毛猫が赤くないのをもぎとった・・・とか。今日はシャンパンのご用意もあるのでワインのお供に一つお 作りしました。パン・コン・トマテ、スペインのトマトを使ったおつまみです。フランスパンににんにくをこすりつけ、とまとの切り口を浸みこませるようにさ らにすりつけオリーブオイルを塗って塩・胡椒し、オーブンでかりっと乾かします。今日は更に庭のローズマリーも散らして香りをアップさせました。

おいしいコンサートvol.5のお菓子 2009.7.28

♪バーボフカ
作曲家マルティヌーの故国、チェコのお菓子をご紹介致します。
ヨーロッパでお馴染みのケーキ型「クグロフ」のことを、チェコでは「バーボフカ」
と言います。
この型を使用した、チェコの伝統的且つオーソドックスなマーブルケーキです。
薄力粉と強力粉をブレンドしてスターチを加え、木目の揃った生地にブランデーと
ラム酒を入れ、溶かしバターにココアを練りこみマーブル模様を作りました。
砂糖を入れずに泡立てた生クリームを添えると最高の味わいです。
夏場は冷蔵庫に入れて少し冷やして召し上がるのも良いでしょう。
シンプルながら存在感のある焼き菓子です。

♪マンデルボーゲン
モーツアルトの弦楽3重奏のためのディベルティメントをイメージしてお作りしました。
ボーゲンはドイツ語で「弓」を意味し、ウイーン菓子にはボーゲンと名のつくお菓子が色々あります。
バイオリンの弓や弦のイメージを、弓形で模ったアーモンドクッキーです。
メレンゲをベースにアーモンドパウダーを加えた、香ばしいやや固めのお菓子です。
 
♪モーンゲペック
今回のチラシに絵をご提供下さった永井淑美さんの作品タイトル「ピンクムーン」。
ムーンとモーンは1字違いの関係ですが、モーンはウイーンやドイツのお菓子や
パンにとてもポピュラーな素材、黒けしの実です。
ウイーンの老舗洋菓子店「デメル」に塩味クッキーのスペシャリテがあり、そのアイデアを取り入れたひと品です。
エダムチーズとモーンを取り合わせた「モーンゲペック」に、月、半月、三日月を描きました。
月の周りは宇宙のパイくず、合わせてご賞味下さい。
つい先日は皆既月食、月の話題のひとつにお口にお運び頂けましたら幸いです。

おいしいコンサートvol.7のお菓子 2012.5.9

♪キルシュシュトロイゼルクーヘン
モーツァルトの出身ウィーンのシンプルな焼き菓子です。
キルシュはチェリー、クーヘンはケーキ。卵と牛乳をたっぷり使ったソフトなバターケーキ生地に、シュトロイゼルというボロボロした生地を下ろしかけて焼くのがウィーン風。ダークチェリーをコンポートしてキルシュ酒の香りを閉じこめ焼き込んだやさしい味わいです。

♪パンペルムーゼ
ブラームスにちなんでお作りしたチョコレート菓子です。パンプルムーゼはドイツ語でグレープフルーツの事。
9重奏の音が複雑に織りなす深みとサガンの小説「ブラームスはお好き」にインスピレーションを受けてお作りしました。パンプルムーゼのほろ苦さ、自家製な らではのジューシーな食感、上質のクーベルチュールチョコレートの香り、ブラームス的なバランスをお感じいただけましたら幸いです。

♪ケーゼゲベック
ケーゼはチーズ、ゲベックは焼き菓子の事。エダムチーズにパルメザンチーズ、もちろんバター、ほんのり赤色はパプリカ。ハンガリー産のきれいな発色と香り のパプリカに少し辛めのカイエンペッパーを入れて焼き上げました。しっとりと、それでいてホロホロとした食感、ワインにも甘味の後にもおすすめです。

FUMIZ  KITCHEN
中村 史